レビュー

【※ネタバレ感想】「ナミヤ雑貨店の奇蹟」(東野圭吾)

皆さん、こんにちは!映画と読書が生きがい、日々ナースとしてバタバタ奮闘中のエリです!

今回は、東野圭吾さんの感動作『ナミヤ雑貨店の奇蹟』をネタバレありでじっくりレビューしていきます!お楽しみに!

《総評》

「ナミヤ雑貨店の奇蹟」(東野圭吾 著) 評価:91点/100点

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』。これはもう、東野圭吾作品の中でも“ミステリー”というより、“優しさに包まれたファンタジー”とも言える一冊です。殺人事件もなく、陰謀もない。でも、心をふわっとあたためてくれる物語。読んだ後に「人を思いやる気持ちって、こんなにも尊いんだな…」って、思わず涙がこぼれる作品です。

ひと言で言えば「心が疲れているときに読んでほしい一冊」って感じでしょうか。私は読後、涙があふれて、力が入らなかったです(笑)


《感想》※ネタバレあり

物語の舞台は、かつて悩み相談の手紙を受け付けていた「ナミヤ雑貨店」。店主・浪矢雄治(なみやゆうじ)は、匿名で寄せられる手紙に真摯に返事を書き続けていた人物。そして現代、廃屋となった雑貨店に忍び込んだ3人の若者・敦也、翔太、幸平が、突然ポストに投函された“過去からの手紙”を見つけるところからすべてが始まります。

ここからが本当に不思議なんです。なぜか届く手紙は過去からのもので、それに返事を書くと、過去の人物に届いてしまうという設定。最初は戸惑いながらも、彼らが真剣に返事を書くことで、物語は少しずつつながっていきます。そして読み進めていくうちに、「一つ一つの悩み相談が、実は大きな流れの中でつながっている」という構成に、もう脱帽。

特に印象的だったのは、シンガーソングライター志望の「セリ」のエピソード。自分の夢と、恋人や家族の期待のはざまで悩む彼女の姿はリアルで胸が痛くなりました。そして、彼女がその後どんな未来を歩むのかが、別の章で明かされたときには「ああ…そうつながるのか!」と震えるほど感動。

もう一つ、涙腺を崩壊させたのが「魚屋ミュージシャン」のエピソード。家業を継ぐべきか、自分の夢を追うべきか悩む青年と、それに真剣に答える浪矢さんの姿勢がとても誠実で、読みながら「こういう大人がいたら、世界はもう少し優しくなるのにな」って心底思いました。

そして何より、終盤で明かされる浪矢雄治の過去と、彼がなぜ手紙を返し続けていたのかという理由。これはもう、胸がギューッとなって、しばらくページをめくれなくなりました。彼自身が過去に犯してしまった“ある過ち”と、その償いのために誰かの悩みに真剣に向き合い続けた人生。静かで、でも深い贖罪の物語なんですよね。

そして現代パートの3人の青年たち。最初はただの不良かと思いきや、それぞれに悲しい過去や傷を抱えていて、手紙に関わることで少しずつ変わっていく姿がまたいいんです。特に敦也の変化にはぐっときました。彼が最後に見せる表情、もう…私、完全にやられました。

全体としては連作短編のような構成ながら、すべての話が丁寧につながっていて、一冊読み終えた後にはまるで長編映画を観たかのような満足感があります。ちなみに、映画版(主演:山田涼介、共演:西田敏行)も観ましたが、そちらも非常に丁寧に作られていて、小説のやさしさをしっかり残していました。けど、小説の方が、登場人物たちの心の動きがじっくり描かれていて、私は断然原作派です!人のやさしさとか、時間を超えて届く想いとか、そういう「信じたくなる奇跡」が詰まっています。

それでは皆さん、次回のレビューでまたお会いしましょう!エリでした♪

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