レビュー

【※ネタバレ感想】映画「ファーストキス 1ST KISS」(2025年公開)

エリです♪ 今回はちょっぴり不思議で、ものすごく優しくて、ズルいくらい泣かせにきた映画――**『ファーストキス 1ST KISS』**を、エリのテンションで愛と涙のボリューム倍増レビューでお届けします♡

《総評》

映画『ファーストキス 1ST KISS』(監督:塚原 あゆ子) 評価:94点/100点

本作品は、**これは、坂元裕二が書いた“最も優しい物語”**かもしれません。

現実はやり直せない。でも、心のどこかで「もう一度、あの人に会えたら」と思ってしまう。そんな私たちの“想像”に寄り添ってくれる映画でした。“過去を変える物語”なのに、観終わった後には“今が愛おしくなる”――そんな時間でした。


《感想》※ネタバレあり

坂元裕二の“もしも”に、涙腺も記憶も刺激される。

脚本・坂元裕二 × 松たか子 × 松村北斗。もうこのキャスティングとスタッフだけで、私の中の坂元センサーがフル稼働。「観なきゃ後悔するやつだ…!」って確信しながら映画館に突撃して、予想どおり、いや予想以上に泣かされました。

“時を超えて、やり直せるとしたら”。この設定、王道にも思えるけど、そこに坂元さんの“あの複雑で不器用な人間描写”が入ることで、まったく違う深さになるんですよね。甘さだけじゃない、人生のざらっとした感情の手触りがちゃんと残ってる。


あらすじと設定の時点で感情が忙しい

物語は、すでに死別した夫との“もしも”の再会から始まります。しかも、夫婦の関係は決して順風満帆じゃなくて、むしろ離婚寸前だった。愛してたけどすれ違って、傷つけ合って、もう戻れないところまで来てしまった……はずだったのに、突然“あの頃”に戻るチャンスが訪れる。

焦がした餃子を焼く前の状態には戻せない。唐揚げにかけたレモンを取り除いても、元には戻らない――そんな比喩に込められた切なさと現実感。だけどこの映画では、**“もしもレモンをかける前に戻れたら?”**という奇跡のような問いかけがされるんです。


松たか子×松村北斗の“リアルなファンタジー”

松たか子さんが演じるカンナは、**一見どこにでもいそうで、でも誰よりも愛おしい女性。**自然体なのに芯があって、あの笑い方、あの涙、あの目線ひとつで、すべての感情が伝わってくる。彼女の「もう一度好きになってしまう感じ」、痛いほどリアルでした。

そして、松村北斗さんの駈(かける)。もうね、これはズルいよ……。ただの優男じゃないの。不器用でちょっと理屈っぽくて、でもめちゃくちゃ情が深い男。それを台詞じゃなく“間”で見せる演技、素晴らしかったです。

トウモロコシが宇宙から来た話を熱弁するところ、ポケットからハルキゲニアがのぞいてるところ、犬に襲われたカンナを見て「喜んでますか?苦しんでますか?」って真顔で聞くところ――もう全部、“変で優しい”駈そのもの。


坂元裕二ワールド全開の台詞劇

坂元作品って、普通じゃない台詞のオンパレードなのに、なぜか「そういう人、いそう…!」って思えちゃうんです。パンのジャムに悪口言ったり、寝てる人を無理やり起こして瓶を2つ開けさせたり、3年待ちの餃子をドヤ顔で宅配便に説明したり――現実じゃ見ないけど、妙に生々しい。

この不思議なリアリティのバランスが、“生きてる人間の会話”に感じさせる魔法なんですよね。まるで、ちょっと斜め上から現実を覗いてるような、不思議な没入感。


ラストのラブレターで、嗚咽。

駈が残した手紙。あれはもう、“ラブレター”というよりも、“人生の手紙”でした。

「今、笑っているなら、この手紙は忘れてください」 「今、泣いているなら、これがあなたを笑わせますように」

……もう……泣くに決まってるでしょ、こんなの(嗚咽)!!!

自分の死を前提としたメッセージなのに、あくまで“相手の気持ち”を尊重するスタンス。押しつけがましくないのに、深くて優しい。その無償の想いに、カンナだけじゃなく、観ている私たちも救われるんです。


比較対象にしたくなる『Woman』や『カルテット』との違い

『Woman』では、愛する人の死後、母としての強さと脆さが描かれていたけど、『ファーストキス』は子どもがいないぶん、“夫婦としての感情の核”にぐっと焦点が当たっている。

そして、『カルテット』的な“言葉がすれ違うせつなさ”も随所にあるけど、今回はその先にある“もう一度向き合いたい”という願いに寄り添った作品。坂元さんが今まで描いてきた“すれ違いの美学”を、初めて「救済」しようとしたようにも感じられました。


エリ的・まとめ&総合評価

**これは、坂元裕二が書いた“最も優しい物語”**かもしれません。

現実はやり直せない。でも、心のどこかで「もう一度、あの人に会えたら」と思ってしまう。そんな私たちの“想像”に寄り添ってくれる映画でした。

“過去を変える物語”なのに、観終わった後には“今が愛おしくなる”――そんな時間でした。


エリ的評価は……【94点】!!(再掲ですが真実です)

あと少しだけ観ていたかった。あとひとつ、あの二人の会話を聞いていたかった。 そんな名残惜しさも含めて、ずっと心に残る映画です。

泣きたい夜に。誰かを想う時に。思い出して、何度でも観たい。

それではまた、次のレビューでお会いしましょう。
エリでした♡

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